東急田園都市線複々線化2008年

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。

ちょうど1年前、計5回シリーズでお伝えした東急田園都市線二子玉川~溝の口間の複々線化工事ですが、先日その後の状況を確認してきましたのでお伝えしようと思います。この事業は田園都市線の二子玉川~溝の口間を複々線化する形で大井町線を延長し、都心へ向かう通勤客の分散させて全国でも屈指の混雑率を誇る田園都市線の混雑緩和を目指すものです。

溝の口駅


田園都市線の撮影地としても有名な溝の口駅の鷺沼方。高架橋の拡幅が進む。

溝の口駅は下り線の外側にもう1本線路を追加し、2面4線の構造になります。現在のホームは建設中の1番線を抜かして2~4番という付番になっています。追加する高架橋は建設の仕上げ段階に入っており、完成した部分から軌道の敷設作業が行われています。昨年訪問時、1番線の線路予定地には売店などがありましたが、工事の支障になるため当然のことながら撤去されており、ホームの1番線側は一面柵で覆われています。



溝の口駅の渋谷方。暫定的な線路配置のため不自然にカーブしている。

高津駅


2007年11月11日から使われている下り線新ホーム。

高津駅は下り線ホームを外側にずらして上下線の間に通過線が挟まる形になります。昨年11月~12月にかけて下り線の新ホームが一部完成し、暫定供用が開始されました。また、上り線は隣の二子新地駅の手前まで下り線が使用していた線路を流用する形で移設されています。上り線の仮設ホームは非常に幅が狭いため、急行電車の通過には特に注意する必要があります。今後は上り線の古いホームを改築する作業に入ります。



2007年12月23日から使われている上り線仮設ホームからまもなく取り壊される旧上り線ホームを見る。

二子新地駅


二子新地駅ですれ違う8500系。

二子新地駅は昨年の時点でもかなり建設が進んでおり、現在は軌道敷設や架線の設置も終了しています。また、上下線の間に挟まる通過線は駅の途中で車止め(砂利が盛ってある)になっており、現時点では二子玉川駅の大井町線折り返し線を延長した状態になっています。この部分の完成を急いだのは今年3月に予定されている大井町線急行運転開始に備えたためと思われます。



左:通過線は途中で車止めになっている。駅の外れには入換信号もあり、すでに電源が入っていた。
右:通過線の架線は、上り線で磁器碍子、下り線でポリマー碍子(樹脂・ゴムでできている)と違いがある。



田園都市線二子玉川~溝の口間の現在の配線と2009年の完成時の予定配線。(クリックで拡大)

田園都市線ではこのほかにも5000系6ドア車の増投入、平日朝の上り準急電車の新設(急行電車の二子玉川~渋谷間通過取りやめ)による混雑の平準化などさまざまな混雑緩和策が行われています。

次の記事では大井町線側の設備改良についてお伝えします。


▼参考
※東急電鉄公式サイトのリニューアルに伴い全てリンク切れとなっています。
大井町線改良・田園都市線複々線化工事 - 東急電鉄
田園都市線の混雑緩和策を積極的に推進します - 東急電鉄


スポンサード リンク
テーマ:鉄道 ジャンル:趣味・実用
月別アーカイブ

全記事タイトル一覧

おすすめ&スペシャル


YouTube再生リスト:渋谷駅再開発

お知らせ

2021年以前の記事について、記事のレイアウトの一部やURLを最新記事と同様になるよう修正を進めています。古いURLでアクセスされた場合変更後のURLに自動転送されます。(2023,04,19)


過去のお知らせ一覧
公式X(旧Twitter)